ジュエリーまめ知識

シルバーの熱伝導率は金属で最も高い

道路にある鉄板が真夏の太陽光で熱くなるように、金属は一般的に熱伝導率(熱の伝わりやすさ)が高いのですが、金属のなかでも一番熱伝導率が高いのはシルバーです(熱伝導率は、シルバー > ゴールド > プラチナ)。

貴金属や宝石などのジュエリーの素材は、美しいことが最大の特徴ですが、そのほかにも色々な特性を持っています。そのことを知るとますますジュエリーに愛着がわくのではないでしょうか。

伝導率が高すぎることは、ジュエリー製作では手間のかかる性質です。鏡面仕上げにするためには高速回転する道具を使うのですが、シルバーは他の貴金属よりその摩擦熱が指に伝わりやすいので「あちち!」となることがよくあります。

また、接着剤のような役割のロウ材と火を使って接合する作業(ロウ付け)も他の貴金属よりシルバーの方が難易度が高くなります。ロウ付けのためには接合したい部分の温度を上げる必要がありますが、ゴールドやプラチナは接合部の温度だけに気を配れば良いのに対し、シルバーは接合部だけ熱してもすぐに周囲に伝わって温度が下がるので、全体を熱して全体の温度をキープする必要があるのです。

ルバーは反射率も90%と金属で一番高く、鏡面仕上げをした後の美しさは格別です。と同時に、硫化によって黒ずみやすいという非常に個性的な性質も持っています。男性用のシルバーアクセサリーなどでは、硫化を逆手に取ったいぶし加工(凹んだ部分を黒くする)をすることでメリハリ・立体感・重厚感を出しています。しかし、硫化を防ぐためならば、一般的なビジネスシーンにはめっきをかける方がマッチします。ロジウムめっきは、シルバーの反射率には及ばないものの、高い反射率(一般的に80%程度)になります。

なお、意外かもしれませんが、ダイヤモンドはシルバーの何倍も熱伝導率が高いのです。そのため、ダイヤモンドに息を吹きかけると一瞬曇りますがすぐにもとに戻ります。この性質は、キュービックジルコニアなどのダイヤモンド類似石とダイヤモンドを見分ける簡易的な方法として利用されています。

ウナのような高温になるところでは、熱伝導率の高さによってジュエリーが高温になりすぎて火傷のリスクが高まります。シルバー製に限らず、安全のためジュエリーは外しましょう。また、真夏の時期にジュエリーを車内に放置してしまった場合は、安易に素手で触らない方が良いでしょう。

ジュエリーは、薄着になって少しカジュアルな印象になりがちな夏のビジネスファッションを、ビジネスにふさわしい印象に格上げする力を持っています。ジュエリーの素材の特性を知り、ほんの少し気を配って、ジュエリーを効果的に利用しましょう。

Another You は、ビジネスシーンにふさわしいジュエリーを製作・販売しております。また、日本ジュエリー協会認定ジュエリーコーディネーター在籍店であり、様々な業界のお客様とのビジネス経験がございます。確かな知識と豊富なビジネス経験にもとづいて製作・販売している Another You のジュエリーを是非ご覧ください。 Another You の「特長・サービス」を見る
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